mathichen 雑記帳【Hatena版】

ウェブリ休憩所の保存庫

さまよえる答えのない質問

夏バテはどーにか治まった

駄菓子歌詞だ、日中はまだまだ暑く、体力低下は続行中

汚部屋を涼しくして、カネにならんけどブログ更新しよっと

先週の木曜日からアメブロ別荘にて

日曜日にかけて4日連続更新となる、ドイツ四部作を完成させ

その後、日曜日の真夜中には

Der fliegende Hollander 1.Aufzug - Bayreuth 2013

Der fliegende Hollander 2.AufzugSenta Ballade - Bayreuth 2013

Der fliegende Hollander 3.Aufzug - Bayreuth 2013

今年のバイロイト音楽祭♪さまよえるオランダ人

先週、観ると書いただろ。サッカー放置してNHK-BS鑑賞したわ

早朝、すっかり純情な乙女ゼンタのつもりで

バルサの試合というよかセスクを応援したのも実話だよと断言して

題名役のサミュエル・ユン、第一幕のモノローグ怖かったやろ

過去のオンナどもが舞台にゾロゾロ登場するよね

ユンさんがいくらメタボ腹とはいえど、全体的には小柄な韓国人

大柄な白人おねーさんにコチョコチョされながら歌うのは大変だ

幽霊船の船長のオランダ人は、呪いを受け7年に一度上陸出来るが

乙女の愛を受けなければ呪いは解かれず

死ぬことも許されずに永遠に海をさまよわなければならぬ暗い運命

オランダ人が何百年さまよってるか忘れた

7年ごとに上陸のたび、オンナに裏切られるのは事実

オトコが、どこのドラ猫の骨か知れん我が子を疑わないのに対し

オンナは入念に、オトコをATM代わりに、怪しげなデキ婚仕掛ける悪魔だ

永遠の貞操を誓いながらも、オンナなんてオトコ以上に悪賢いからねぇ

何処から流れてきたかわからんオッサンに自己犠牲捧げられるほど

親切に作られていない、浅はかで、貪欲な、見かけ倒しの生き物よ

それだけに、♪さまよえるオランダ人観聴きするたび、腑腐訃と笑える

「ちょいと幽霊船の船長さん、アナタ男前ですね」

そーでしょ?

第一幕では、「死ねるんやったら、どんなオンナでも構わへんわ」

7年ごとの裏切りに、もう救済を諦め半分以上

死ねるとして、絶世の美女でなくたって妥協する

オンナなんて光り物好きや、金銀財宝で釣り上げたれ

そんな厭世野郎であったはず、過去のオランダ人は

ところが、第二幕では、「このギャルに救われたい」

何なのよ、この平身低頭ぶりへの変身傾倒ぶりはさ

彼は、ゼンタが初対面の旅男にビビリもせずを見ると

「ワタクシに従えば、アナタは若さから何から全部犠牲にせねば

拙者のような甲斐性なしでも、愛情を捧げて下さいますでしょうか~」

てな気の遣いようまで見せる

第三幕に至っては、「アナタが免れた恐ろしい運命を教えたる」

オランダ人は裏切りオンナを地獄落ちにすれば

幽霊船を出帆させ、「7年待たなアカンけど、次行こう、次」に行ける

なのにオランダ人は自らの救済を永遠に諦め、ゼンタを救おうとする

時機を得たのか、ゼンタが、オランダ人を受け入れる真の乙女であり

おかげ様で、遂に呪いは解かれ、メデタシメデタシを迎えるけどね

一昨日、FC2別館に、【さまよえる独逸魂のバラード】

その中に、♪さまよえるオランダ人について

「オランダ人の救済は、ゼンタの自己犠牲でなく

男のエゴ捨てたのが、乙女の殉愛を決定づけた

目に見えるギャルの飛び込みでなく

野郎自身が自己を克服した」

旧東ドイツ出身演出家ハリー・クプファーが

1988~1992年バイロイトでの♪ニーベルングの指環において

細かい内容忘れたけど、「男のエゴが、世界の破滅を招く」

と説明していたのを読んだことある

ヴォータンやジークフリートの破滅を思い起こすと、言えてる

ヴォータンは権力欲、己の野望が招いた身の破滅だし

その孫であるジークフリートは、祖父さんの隔世劣性遺伝かね

人の話を聞いてるようで何も聞かんオレ様の血を引いとるわ

その根拠として、以下の通り…

この二人の中間世代、ジークムント

ジークムントも息子ジークフリート同様

父ヴォータンによる遠隔操作育児を受けたものの

♪ワルキューレ第二幕、死の告知場面において

「ヴァルハラ城に行けば、ウェルゼ(ヴォータン)に逢えるのですか?」

見事なファザコンぶりを見せていたのに

「愛する妹ジークリンデと離れ離れになるくらいなら

ジークリンデの喜びと悲しみ持てる所なら

どんな忌まわしい地上であろうとも、ボクは残ります」

ブリュンヒルデに断言し、実行しようとしたぜ

仮の話、ジークリンデと地上に残るが叶ったとして

ヴァルハラに行きゃ、英霊として出世叶うのを捨ててまで

愛する女性のため、どんな試練をも受け入れ戦おうとするとは

YouTubeで歌ってるジェス・トーマスと並ぶ男前じゃねえか

Ortrun Wenkel als Erda Siegfried 3.Akt Teil 1

Ortrun Wenkel als Erda Siegfried 3.Akt Teil 2

ジークフリート第三幕

さすらい人(ヴォータン)が智慧の女神エルダを訪れる場面

え~と、ヴォータンさん、♪ラインの黄金で、神々の終焉を警告され

その後、エルダの元へ押しかけ、終焉の詳細を強引に聞き出し

男女がナニかする結果として、娘ブリュンヒルデお土産に持ち帰り

それ以来の顔合わせですかね?

ともかく、ヴォータンはエルダの変わりように驚いた

エルダに言わせれば、愛情を盾に迫られ、智慧が乱されたとか

何かね、すっかり世帯やつれして厚化粧も無駄な古女房の感じ

見た目はどうあれ、頭まで悪くなっちゃマズイでしょ

ヴォータンの期待外れには違いない

で、「寝とけ」と言われ、また寝ちゃう

(ちなみに、エルダは普段から寝て暮らし、夢で見た断片を

娘たちである運命の女神三姉妹が一つの形に紡ぐ)

Heil dir Sonne - Gwyneth Jones (Siegfried - Brunnhilde)

Siegfried - Finale - Manfred Jung & Gwyneth Jones

ジークフリート幕切れ

ブリュンヒルデ目覚めの場面、これは見た目ハッピーエンド

魔の炎に保護されて眠っていたブリュンヒルデ

果報は寝て待て、お待ちかねのジークフリート登場により起こされる

これ、mathichenさんの解釈では

お下品な表現で書けば、「ヤらせろ」「イヤよ」の展開とあって

権力者や体育会系の男に押し切られるのってさ

ブリュンヒルデは、母親と同じ道を歩んでいるに過ぎない

彼女は彼に智慧を吸い取られ、男に支配される女に成り下がる」

ヴォータンとエルダ、ジークフリートブリュンヒルデ

どちらも曲がりなりにも愛情成立しているから、始末に悪いんだよね

【極東の戦乙女、真夏の夜の神聖なる妄想劇】

この間アメブロ別荘で、ドイツ四部作以前に書いた中に

ヴォータンと智慧の女神エルダの間に生まれた

ヴォータン最愛の娘ブリュンヒルデ

彼女を文字通り『ヴォータンの娘』と解釈するせいで

神々の終焉に繋がる本質が見えなくなる

ブリュンヒルデを、『ヴォータンの花嫁』と解釈すれば

謎は一気に氷解する

フリッカだって亭主に言ってるじゃん

ブリュンヒルデが「あなたの望みの花嫁である」ってさ

娘を花嫁にかい?

駆け落ちする兄妹の親父やぞ

恐ろしか正妻おらなんだら、とうの昔に手を出しとるわ

米国の心理学者の著書に

ピグマリオン・コンプレックスの一例として挙げられてるんだけど

説明はアタクシには難しいので書かない

ただまるっきり的外れではないと思う

父娘は一心同体

ブリュンヒルデは、ヴォータンの意志を表現する媒体でもある

ただしヴォータンは自覚していないというか

娘が意志持つを認められない

娘の訴えを反逆と取るのは、言わば自己否定に走るに等しい

ヴォータンは我欲に呪縛され

ブリュンヒルデはヴォータンに呪縛され

世界の破滅を招くのよね

mathichenさんの独断と偏見によるものながら

ただまるっきり的外れではないと思う、どーざんしょ?

ジークムントとジークリンデ、彼らは双子の兄妹を抜きに

互いを襲った不幸の数々の中から、意志の疎通を見出した

男女それぞれの立場の違いはあれど、同等の存在であるのよ

ジークムントには、しょおもない出世欲や支配欲は微塵も見られない

何かドンパチする必要あるならば、それは愛する女性守るためにだ

親父ヴォータン、息子ジークフリートとは、地獄と天国の差以上ざます

さまよえるオランダ人から長ーく横道それたけど

どうあれ男を裏切ったと見える女を捨て去るか

自分は永遠に死ねなくても、愛する女を守るか

そこの所をオランダ人は試されてると、mathichenさんは踏んだ

オランダ人の救済というのは、先述の通り、「男のエゴ捨てたから」

女は悪魔であると同時に、男気見せられたら天使に変わるのよ

顔が文字通り美男ならサイコー、ただブサイクでも男前に見えるぞ

なお、mathichenさんは、小学校卒業文集に『将来の夢:作家か俳優』

実を書けば、演出家志望でもある

さまよえるオランダ人の演出させてもらえるならば

クプファー演出、全てゼンタの妄想劇を、さらに妄想化させるであろう

頭の中の演出ノートに書かれているのも、実話だよ

…この記事、本当は、ワーグナーでも別のこと書くつもりでいたのが

何で以上の展開になったのやら

神さんのみぞ知る。ヴォータンの責任かい?

アタシ何書きたかったんだっけ~(エルダ並みに頭がボケた…)

何にせよ、神さん相手だ。返事はない。困るわ(記事題名の意味)

え~い、本題をいまから書くのはもお面倒だ…

Richard Wagner: Der Fliegende Hollander /

Thielemann - Weikl - Voigt - Salminen /

Holländer - Bernd Weikl

Senta - Deborah Voigt

Daland - Matti Salminen

conductor - Christian Thielemann

Production by Götz Friedrich Tokio 1998

1998年ベルリン・ドイツ・オペラ日本公演より

ベルント・ヴァイクルさん、オランダ人には声ちょいと厳しくない?

大減量前のデボラ・ヴォイト、顔はアメリカンビューティー、許せる

演出家ゲッツ・フリードリヒ、あ、この時はまだ生きてたのね

指揮のクリスティアンティーレマン、今年のバイロイト映像より細い

これ、教育TVの放映分?

ウチにある映像、NHK-BS2のだったかしらん

1998年に購入したVHS機械かろうじて健在、久々に観てやるか

その前に、今年のバイロイト版をまた観てからね(VHS健在の証拠だ)