mathichen 雑記帳【Hatena版】

ウェブリ休憩所の保存庫

純白は罪の色というが…潔白をも黒く染める

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当記事の主人公ですが、その前に

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初代レスター伯ロバート・ダドリー(Robert Dudley, 1st Earl of Leicester、1533年9月7日 - 1588年9月4日)は、イングランドの貴族。ジョン・ダドリーの五男。祖父はヘンリー7世に仕えてヘンリー8世に処刑されたエドマンド・ダドリーで、「反逆者3代目」の異名をとる。エリザベス1世の寵臣として知られる。

1553年、父が起こしたジェーン・グレイ事件が元で、母、兄ジョンとアンブローズ、弟ギルフォード(ジェーンの夫)とヘンリーらとともに逮捕され、ロンドン塔に幽閉された。父はすぐに処刑され、ギルフォードとジェーン・グレイも半年後に処刑された。一方、母はすぐに釈放されたが、母の必死の嘆願にもかかわらず、兄弟たちが釈放されたのは9か月後であった。この幽閉期間、異母姉メアリー1世によってロンドン塔へ送られた、幼なじみである王女エリザベスと再会した。実際に対面できたはずはなく、牢番の子どもを使ってメッセージを送りあったとされている。しかし、その時既に彼は妻エイミー・ロブサート(Amy Robsart)と結婚していた。そのためにジェインと結婚せずにすみ、処刑されずにもすんだのである。

エリザベスの即位後、主馬頭(Master of the Horse)に取り立てられ、女王の寵臣となる。反逆罪で処刑者を出した家系の者を取り立てるのは変わっているように見えるかもしれないが、イングランドでは貴族が反逆罪を起こすことはよくあり、身内に処刑者がいるのは貴族の証という冗談もある。エリザベスの父のヘンリー8世時代、反逆罪で親子共に処刑されるはずだったが父が生き残ったノーフォーク公爵ハワード家の者も複数取り立てられ、エリザベスの時代も今日でもノーフォーク公爵はイングランド貴族最高位である。

1560年にエイミーが自宅で召使いを全員よそへやったあと、一人きりの時に階段から転落死したと思われる状態で死亡した。自殺説、乳癌で骨が弱っていたために少しの衝撃で首の骨が折れたという説、ロバートによる殺害説があり、裁判では自殺とされたものの、ロバートが殺したと一般には信じられた。ロバートとエリザベスが秘密裡に結婚したとさえ噂された。しかしエリザベスと結婚した事実はなく、エリザベスはかえって、これで結婚すると自分も殺人犯だと思われると、結婚しない決意を固めたともいわれる。ロバートはスペイン王フェリペ2世と取引し、自分がエリザベスと結婚した暁にはイングランドカトリックに戻すと約束し、スペインの協力を取り付けたが、ローマの支配下には戻らないと堅く固く決意しているエリザベスを怒らせただけだった。

エリザベスは隣国スコットランドの女王メアリー・ステュアートが最初の夫であるフランス王フランソワ2世と死別した後に、2番目の夫としてダドリーを推薦さえしている(しかし、エリザベスの愛人と噂される男をメアリーは拒絶した)。ロバートに爵位をやりたいがために伏線を張ったという説もある。

1563年、レスター伯位を授けられる。彼はエリザベス以外との女性関係が派手な人物であり、ダグラス・シェフィールド(en、男性名であるが、当該人物は女性である)と不倫をしてロバートなど数人の子どもを産ませている。1578年に初代エセックス伯ウォルター・デヴルーの未亡人レティス・ノウルズ(Lettice Knollys)と再婚した(彼女はアン・ブーリンの姉メアリー・ブーリンの孫にあたった)。彼女の連れ子ロバート・デヴルーは、実はウォルター存命中にダドリーとレティスとの間にできた、不倫の子であるとも言われる。ダグラスの夫は妻とロバートの浮気を訴えようとしたときに突然死を遂げており、エセックス伯、エイミーと共に、ロバートが殺害したという説がある。

エリザベスの寵愛が衰えた1585年、ネーデルラント遠征に参加した。ズトフェン包囲戦に参加し、総督の地位を得るが、本国イングランドからの援助はわずかであった。そして、オランダの政治家ヨーハン・ファン・オルデンバルネフェルトと対立し、帰国を余儀なくされる。ダドリーに司令官としての才能がないことははっきりしていたが、陸軍総司令官として軍を率いた。この頃には既に、義理の息子ロバート・デヴルーが女王の寵臣となっていた。1588年、アルマダの海戦の直後に急死した(胃癌とされる)。エリザベスは「私の目」と呼んだ寵臣の死をいたみ、数日自室に立てこもり、命を心配した家臣がドアを打ち破ったとされる。

Wikipedia:『ロバート・ダドリー (初代レスター伯)』より引用 )

男性の寵臣抱えると、女王様も何かと苦労するお仕事だ

父親のヘンリー8世、つまりオトコの場合

エリザベスの母親アン・ブーリン含め、嫁を何人処刑した?

母親が頑張って何人産もうとも、男系と女系の家系に分かれる多いのは

母親の腹が男腹や女腹に分かれるからでなく

父親のオタマジャクシが、子供の性別決めるからじゃん

16世紀にそんなこと知られちゃいないものの

(21世紀の現代でさえ、跡取り男子どうのと五月蠅いニッポン人見よ)

英国はサリカ法典の適用外なのに、男子誕生に執念燃やし

嫁殺すわ、娘も冷遇するわ、ヒトデナシ親父も甚だしい

6人目かつ最後の王妃キャサリン・パーが女神様に見えるぞ

メアリーとエリザベスを庶子の身分から高貴な王女に戻すよう夫に嘆願し

狂信的なカトリック教徒メアリーですら、プロテスタントの継母を深く慕った

継娘を想うなんて、現代ニッポン後妻族とは月とスッポン、泣けてくるわ

泣けてくるわといえば

キャサリンの妊娠中に王女エリザベスの寝室に出入りしていた再婚亭主

キャサリンも男見る目持たなかったわね~

エリザベスの場合、つまりオンナの場合

女性が権力の座に上ると、何かとしがらみ多く、縁遠くなる見本だ

ダドリーの嫁の不審に映る死に際して

「エリザベスはかえって、

これで結婚すると自分も殺人犯だと思われると、

結婚しない決意を固めたともいわれる。」

一国の権力者としての責任感、案外当たってると思う

ヘンリーの娘だけあって、メアリもそうだが、美人じゃないだけに

「コレは☆」の男前いても諦めざるを得ないなんて、カワイソ過ぎる~

とはいうものの

オンナはあまり軽はずみな真似しないのが身のためと思うのが

手に入れていたはずの幸福がスルリと逃げてしまったのが

当記事の主人公Elizabeth Fenningでやんす

(上段までは、エリザベス繋がりでの強引な枕部分だったワケ)

19世紀、1815年のロンドン

エリザベス・フェニング(以降、エリザ)は23歳の若く魅力的な召使い

ある夜、エリザの用意した料理を、主人一家が食べた直後

一家は激しい症状を起こし、その結果、料理したエリザが訴追された

激しい症状を起こした食べ物というのは、ダンプリング

黒くて重く、どうやら火の通りが充分ではなかったよう

ダンプリングは焼き方が不充分だとイースト菌がしばしば残っている

しかも料理したエリザ自身、主人一家と同じ物を食べている

料理したエリザ自身が中毒に陥ったかもしれなった

だが検察側は、召使いが主人一家に毒を盛ったと主張した

ネズミ退治用にどこの台所にも備えてあるヒ素を盛った根拠は

問題の日にエリザが、主人の妻であるターナー夫人に

いつもより熱心に自分に料理させてくれと頼んだという

状況証拠のみの、被害者による実に頼りない証言だけ

弁護側も、検察と同じく、ヒ素の毒による証明なされないままでのお粗末さ

エリザにとって不幸だったのは、自分の裁判なんて誰も価値持たないということ

エリザ裁判の後に、ある凶悪事件の大物裁判が控えており

関係者は皆そちらに気を取られ

一介の召使いなど大した存在ではなかったのである

死人は一人も出なかったものの

この時代には、司法制度の未熟か、殺人を試みただけで死罪に値した

エリザには、寝耳に水

だが一方的に被告として呼びつけられ、その場で有罪を宣告された

彼女はショックのあまり被告席で身悶えし、物凄い悲鳴を上げたという

「私は、この訴えに対して全くの無罪です。本当にそうなんです

私は、ターナー館が好きです。とても快適に過ごさせて頂いてました」

当時の大多数の人々は、エリザの無実を確信した

しかし人々の頭は、ウォータルーの戦いとフランスとの戦争で一杯

エリザを絞首刑から救うまでには至らなかった

それでも人々は、処刑の日、絞首台に立つエリザを見て、同情した

白いモスリンのドレスを纏い

腰にサテンの大きなリボンを結び

大きなライラックの飾りのついた靴を履き

それらの優雅な姿こそ

エリザの無実と、幸福を踏みにじられた苦しみを表現していたからである

エリザは本来ならば、処刑前日の夜、結婚する予定だった

つまり、エリザは花嫁衣装で処刑台に登ったことになる…

最期の言葉も、「私は無実です」

白いドレスには、潔白を訴える意味も込められていたのか?

エリザ事件には状況証拠だけで決定的な証拠は何もなく

現代ならまず法廷に持ち込まれることはないだろう

いや1815年当時でも、もう少し冷静かつ詳細に捜査されていたら

エリザの無罪放免は困難ではなかったと思う

エリザは何故、検察側から毒を盛ったとされたのか?

検察側の主張として

「エリザは事件の少し前のある日

半裸で同じ屋敷内の二人の徒弟のいる部屋に入ろうとする所を

主人に見つかってしまった

館の主であるターナー夫妻は、『罰当たりな振る舞い』と見なし

召使いを厳しく注意した

この日以来、被告人は被害者である主人夫婦に強い不満を抱き

復讐を決意した」

いつもより熱心に自分に料理させてくれというのは多分

主人一家に自分の腕振るって美味しい物食べさせたいとか

逆に、場数踏んで料理の腕上げたいとか

悪意はなかったと思うけど

婚約している身で他の男に夜這いかけようとしたのか

徒弟の一人が婚約者でコッソリ逢い引きなのか

経緯はどうあれ、雇われの身を考えれば、ちょいと軽率ではあったね

時を置かずして、主人一家の凶事に関わるとなれば、後悔先立たず

法廷に持ち込まれる冤罪までは行かずとも

黒歴史が暴露され、人々の心証を悪くする事態に巻き込まれる恐れは

洋の東西、老若男女問わず、いくらでも見聞き出来る

「過去のことじゃん」「人生何度でもやり直せるわ」と浮かれポンチだと

人生狂わされる痛い目に遭うかも、どちら様もお忘れなく

特に女性は、この世は基本、男性原理で、二重基準と合わせてね