mathichen 雑記帳【Hatena版】

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松永被告の死刑確定へ=北九州監禁連続殺人―最高裁

時事通信 12月12日(月)15時10分配信

 北九州市の監禁・連続殺人事件で、7人を死亡させたとして殺人罪などに問われ、一、二審で死刑とされた松永太被告(50)の上告審判決で、最高裁第1小法廷(宮川光治裁判長)は12日、被告側上告を棄却した。死刑が確定する。

( 出典先:Yahoo!ニュース ) 

北九州監禁殺人事件(きたきゅうしゅうかんきんさつじんじけん)は、2002年(平成14年)3月に北九州市小倉北区で発覚した監禁、殺人事件である。~

概要

人の弱みにつけこんで監禁をして金を巻き上げ、拷問と虐待によってマインドコントロール下に置き、お互いの不満をぶちまけさせて相互不信を起こして逆らえなくし、被害者同士で虐待をさせることで相互不信を一層深くさせ、自分の手は汚さずに用済みとなった人間を殺害して死体処理を行わせた(裁判では6人の殺害と1人の傷害致死)。犯罪史上稀に見る凶悪犯罪とされ、第一審で検察側は「鬼畜の所業」と容疑者男女を厳しく非難した。

非常な残虐性・悪質性にもかかわらず、事件に報道規制がかけられたとされ、事件の知名度は高くない。当初は地元の報道機関を中心に報道をしていたが、内容があまりに残虐であるため途中から報道機関が自主規制し、全国の報道機関での集中報道には結びつかなかったともいわれる。

人物

事件関係者の相関図便宜上加害者と被害者としたが、状況に応じて加害者Yが被害者になったり、被害者が加害者になったりした。

加害者

・X - 1961年4月28日生。北九州市小倉北区出身。両親は畳屋。7歳の時に父が実家の布団販売業を引き継ぐため柳川市に転居。高校卒業数年後に父の店を受け継ぎ有限会社化のちに株式会社にする。社名ワールド。1992年に詐欺罪で指名手配されるまで詐欺商法を繰り返す。1992年に前妻と離婚。病的な嘘つきで自意識が強く目立ちたがり屋。饒舌でいくつもの顔を持ち、エリートを演じる傾向がある。礼儀正しく愛想が良いが、猜疑心・嫉妬心が強い(アフェクションレスキャラクターの傾向) 。異常なまでに執念深く嗜虐的。神経質で臆病な面もあるが虚勢を張る。

・Y - 1962年2月25日生。久留米市出身。短大を出て幼稚園教諭になる。従順で没個性的。法廷では虐待の過程でXから喉を攻撃されたため、40代ながら老婆のような声になっていた。

被害者

・A - 2002年に脱出した少女。XとYに虐待されていた。

・B - 元不動産会社勤務。Aの父。1番目に死亡。

・C - 農協副理事長。Yの父。心配性で世間体を気にする性格。2番目に死亡。

・D - 主婦。Yの母。3番目に死亡。

・E - 歯科衛生士。Yの妹。4番目に死亡。

・F - 農協関連団体職員。Eの夫で、Yからみて義弟にあたる。元千葉県警警察官。Yの家族の中で唯一Yと血のつながりがない。1986年にEと結婚したが、家を出ていた義姉Yとは事件まで面識はなく、「トラブルを起こす義姉」と見ていた。5番目に死亡。

・G - 小学生。EとFの長女。Yからみて姪にあたる。7番目に死亡。

・H - 保育園児。EとFの長男でGの弟。Yからみて甥にあたる。Yの家族の中で唯一虐待を受けていなかった。6番目に死亡。

Wikipedia『北九州監禁殺人事件』より引用 )

豊田正義著「消された一家 ――北九州・連続監禁殺人事件」(新潮社)

虐待・殺人・死体処理の全て、凄絶。読んだ後、しばらく気分悪くて参りました

松永太被告(50)は、加害者Xですね

女性である加害者Yの、『従順で没個性的』、これが印象に残りました

松永被告タイプにとって、打ってつけの餌食になる性格なのですよ

画像

1977年5月19日午後4時。ヒッチハイクで友人宅を目指す二十歳になったばかりのコリーン・スタンの前に、一台のドッジ・コルトが停車した。運転席には父親が、助手席には赤ん坊を抱いた母親が座っている。コリーンは自分とさほど年の違わないこの若夫婦の好意に何の警戒心も抱かずに乗り込んだ...。奇妙な拘束具・ヘッドボックス、奴隷契約書、そして―。膨大な検察調書を基に、七年間にも及ぶ孤独な幽閉・監禁生活を強いられた若き女性の恐怖や葛藤、さらに心理的歪曲の末、次第に変遷してゆく姿を生々しく再現した衝撃のノンフィクション。

Google books『完璧な犠牲者』より引用 )

‘Kidnapping of Colleen Stan’ についての事件担当検事による共同著書

20歳にしてはまだおとなしく従順なコリーン・スタン。拉致監禁にドンピシャリ型

数ヶ月間全く物を見る事も出来ない状態に置かれた後に

嘘八百の女性売買システムを吹き込まれた

イチコロで信じた。犯人夫婦を頼りにすることも覚えた

米国の偉い心理学者さんの言葉

「恐怖にさらされた人間にとっては

開いたドアが開いたドアでなくなってしまう」

何故、そうなってしまうのか

コリーンの置かれた環境を読めば、感性持つ人間なら手に取るようにわかります

犯人夫婦の妻であるジャニス・フッカー

夫キャメロンとはデート中から、虐待関係にあり、かなり嫌がっていたのに

15歳の高校生にしては幼く、モテナイ少女のため、男見る目持たないというか

優しい面も見せるキャメロン以上のBFなんて考えられないと必死の思いから

デキ婚持ちかけて成功(実は嘘の妊娠告白。オトコ獲得には打ってつけの手)

彼女もまた、『従順で没個性的』であったので

同じ若い女性であるコリーン同居に葛藤覚えながらも、夫に手を貸していた

ジャニスは良心の呵責、そして娘たちも成長後には父親から?の恐怖により

7年目にしてようやく、コリーンに夫の嘘八百を告白して

コリーン、娘2人とともにキャメロン支配下から脱出した

北九州の加害者Yは、一族消滅を嘆くみたいに語ったそうですが

開いたドアが開いたドアでなくても、転機が訪れなかったのやら…

人の内側のものと心とは深いものです

しかし神は、矢を彼らに射かけられるので

彼らは、不意に傷つきましょう

彼らは、おのれの舌を

みずからのつまずきとしたのです

詩篇 64:6-8 )

たまたま監禁者夫婦から恵んでもらえたクリスマスプレゼントである聖書

それを心の糧に生き延びたコリーン

司法による制裁がなされた後、上の引用を‘完璧な犠牲者’に寄せています

押尾何某事件など、「何で、こんなに刑が軽い?」

日本の甘い倫理基準であっても

どんなに重刑でも服役終えたら、「みそぎは済んだ」

自他ともに厚顔無恥でいられる国であっても

回心的改心を、一生涯行動で示し続け、ひっそりこの世を去る

それが見られない限り、人間は清濁あわせ飲んでこそですから

死刑賛成論者ではありませんが、反対もしない当所管理人です