mathichen 雑記帳【Hatena版】

ウェブリ休憩所の保存庫

極北に見出した真情とは

週明けに少し気温上がったと思ったら、また極寒に で、古い映画の連想ゲームしてみました(意味不明)
画像
画像
一昔ちょい前、前者がNHK-BS放送時に、あるTV雑誌で山本晋也監督が この2作品を比べて、西洋と東洋における男女愛の究極の違いを 「西洋には、情は無いが、愛はある。東洋には、愛は無いが、情はある」 片や、ニューヨーク中流夫婦が倦怠期乗り越えるため、アフリカくんだりまで 愛を見失って気候厳しい異国の地に彷徨う波乱万丈巨編 「何で、こんなケッタイな映画を観に来てしもたんやろ~」 アタクシの友人は日本公開当時、ブツブツ文句垂れたほど 片や、仏印(フランス領インドシナ、現ベトナム)に始まる腐れ縁の中年男女 男は優柔不断なダメ男、女はそれでも見切りつけられず 観ていて腹立つほどジメジメした、「不倫のツケじゃ。どこが純愛映画やねん~」 上手く言えませんが…狩猟民族と農耕民族の体力差ですかね ‘浮雲’が真に迫る理由として、森雅之が富岡役を演じたことにあると思います
~1911年、当時札幌で教職を勤めていた有島武郎と、陸軍大将・男爵神尾光臣の娘でもある母安子のもとに、長男として生まれる。他に弟が2人いた。 3歳まで札幌で過ごし、1914年、旧旗本屋敷だった東京麹町の有島邸に家族揃って転居。1916年には母を結核で、1923年には父を心中で失い、弟二人と共に叔父の有島生馬らの下で育てられる。... ...私生活では、1939年に文学座の堀越節子と結婚したが、宝塚歌劇団卒業生梅香ふみ子との不倫関係、森と梅香の間に中島葵が生まれたことも話題となった。その後堀越との離婚や梅香との離別を経て1946年に日劇ダンシングチームの女性と再婚した。~ ( Wikipedia:『森雅之』より引用 ) ~1923年、婦人公論記者で人妻であった波多野秋子と知り合い、恋愛感情を抱く(当時有島は妻と死別していた)。しかし秋子の夫春房に知られるところとなり、脅迫を受けて苦しむことになる。そして6月9日、二人は軽井沢の別荘(浄月荘)で縊死を遂げた。7月7日に発見されるが、梅雨の時期に一ヶ月以上遺体が発見されなかったため、相当に腐乱が進んでおり、遺書の存在で本人と確認されたという。複数残されていた遺書の一つには、『愛の前に死がかくまで無力なものだとは此瞬間まで思はなかつた』と残されていた。~ ( Wikipedia:『有島武郎』より引用 )
学習院中等科卒業後、農学者を志して札幌農学校に進学 キリスト教の洗礼を受け、米国留学歴持つ そんな親父の息子は、京大哲学科を中退して演劇を志した知性派 しかしながら、多感な時期に親父が人妻と情死しちゃうなんて せっかくの男前なのに、どこか屈折してもおかしくないですわな 実際、この人の持ち味は、人間的矛盾を内包した負のダンディズム 自堕落で、破壊型で、それでいてインテリジェンスを感じさせる ダメ男演じても、「ま、惚れる女おっても不思議やないわ~」 ‘浮雲’幕切れは、原作(旧仮名遣で読破経験あり)では、富岡の心情表現 映画では、事切れたゆき子の上にくずれ落ちむせび泣く ダメ男の背中には情が滲み出ていて、ついもらい泣きしてしまいました…