mathichen 雑記帳【Hatena版】

ウェブリ休憩所の保存庫

目に映る意味がわからないと怖い現代社会

2016/6/7(火) 午後 5:17 Yahoo!本館記事として

【わかるかなぁ! わかんねぇだろうなぁ!】

 

 

 

 

普段、用が無いと、昭和町marcel以外で人間と話す機会来ない

汚宅内を徘徊する

大真面目に、若年性認知症を心配中である

頭の体操に役立つかどうか知らんけど読むのが、「意味がわかると怖い話」

文字通りの意味を持つ、一見、普通に読んでいても普通の話に思える話よ

4篇ぺタリしたが、マジ怖いのは、2篇だった

 

 

 

 

【トイレットペーパーのメッセージ】

 

彼女がいるのに他の女の子に浮気した僕。彼女は怒って連絡もつかなくなってしまった。やっと彼女と会えたけれど、気まずくて思わずトイレに逃げ込んでしまう、そしたら彼女からのメッセージが――。

 

浮気をしたのが彼女にばれて2週間。

 

ずっと連絡がなかった彼女がやっと部屋にあげてくれた。

でもお互い気まずくて一言も口をきけないまま時間だけが過ぎていく。

僕はその空気に耐えられなくなってトイレに逃げ込んだ。

ふと脇を見るとトイレットペーパーの端にペンで「真美より」と書いてあった。

 

なんだろう。

どきどきしながら紙を引き出すと、そこに彼女からのメッセージが書き込まれていた。

メッセージは何行にもわたっていた。

僕は紙を1行ずつ引っ張り出しながら噛みしめるように読んでいった

 

真美より

 

でももうすべてリセットしていいと思うの

あなたと過ごした宝物のような日々

それが私にとって大切だと気づいたから

なにもかもぶち壊してしまうこと

許されないことだもんね

あなたが浮気していたことは

全部忘れてしまえるわ あの娘と

あなたとの関係もこれで帳消しってこと

にしてあげるお互いつらかったよね 私と

あなたは 十分に苦しんだからこれから楽

しんじゃおうよ 一緒にね

 

隆史へ

涙があふれてきた。

いま扉の外に真美が待っている気配がする。

はやく出て行って彼女を抱きしめてあげよう。

メッセージ話の怖さを解説すると

上から読んでの意味は

「浮気の事はリセットして忘れるから、一緒にこれから楽しくやって行こうね」

下から読んでの意味は

「浮気は許されない事。アナタは裏切った、一緒にあの世へ逝こうよ」

下からの意味の方が、オンナの真実の言葉だったりして

 

 

 

 

【カレンダーの謎】

 

久しぶりに実家に帰ると、亡くなった母を思い出す

母は認知症だった

身の回りの世話をつきっきりでしていた父を困らせてばかりいた姿が目に浮かぶ

そして今は亡き母の書斎に入った時、私は初めて違和感を覚えた

母にプレゼントしたカレンダーが見つからない

何の気無しにテーブルを漁ると、ハサミでバラバラにされた幾つかのカレンダーの切れ端が順序良く並んでいる事に気が付いた

母はどんなに呆けていても、私のプレゼントは大切にしてくれていたのにと…私はショックを受けた

私は感傷とともに並べられた日付を整理した

4/4 4/4 4/10 6/11 3/1 6/12 5/6 7/2 6/7 6/17 4/10 4/14 5/16

私は一枚だけ向きが逆になっている6/17に気づき、他の日付と同じ向きに変えていると、一階の父が私を呼んだ。

今日から五年振りの父の手料理が食べられる。

感傷を胸に押し込み、私は母の書斎を後にした。

これは、カレンダーの日付を周期表として考えるのが解読の鍵

「Ti Ti Ni Au Na Hg Mo Ra Re At Ni Ge Te」となり

6/17の「At」を逆さにすると「Ta」となる

小学生でも知ってる?Hgの意味がわかるよね

次に、在宅介護家庭の姿を思い描いてみよ

…これ読んだ時だけ「常駐介護士いなくてヨカッタ~」

と思えるほど、現代社会を反映する話、それが一番怖い

 

 

 

 

ところで、【カレンダーの謎】には、本館に書かなかった別の解釈も怖さを助長する

 

 

 

 

「父が追い詰められて、妻をジワジワ死へ追い込んだ」と解釈するより

「父が計画的に、妻をジワジワ死へ追い込んだ」と解釈する方が、もっと怖い

妻は何しろ、ボケ老人で、俗世間からは正常な判断困難と見做される

「妻を甲斐甲斐しく世話する夫」、俗世間が騙されるなんぞ朝飯前である

 

 

 

 

別の解釈にはもう一つ、「父も、認知症が考えられる

・認認介護の可能性高い老老介護

認知症の皆が皆徘徊垂れ流しでなく、見た目フツーの軽度も大勢いる

夫が介護に疲れ果て、追い詰められての妻殺しとしてもだ

妻が、徘徊廃人特有のオイタしながらも、毒殺の知識と認識を持つのだったら

夫が、毒盛る認識持ちながらも、全然ボケていなかったと言える保証も無い

夫が犯行の証拠隠滅するを、生前の妻が予知していれば?

「息子が疑念を抱き、せめて『口封じ』は免れるよう、知恵を絞った母心」

…息子もすっかり、「出来る親父」の姿に騙され、無駄だったけどね

 

 

 

 

なお、意味怖で一番ガクブルなのは

 

【介護】

 

「アキちゃ~~~ん(はあと)」

またあのBBA様だ

んもぉ~( ´Д`)=3

目を離すとすぐフラフラして徘徊癖があって大変なんよ

「BBA様、いますぐ行きますからジッとして動かないで下さいね」

アタシがBBA様の側に行くと

BBA様はホッとしたような安堵の表情浮かべていた

 

「それにしても、何時から、皆こうなっちゃったんだろうね?」

ゆとり教育や食事の偏りが、こういった事を招いたんじゃないのかね」

「ワタシたちはどうなるんだろうね?後も無いのに…」

「生きている限りは面倒見てあげるしかないんだよ」

ベッドの上には寝たきりの…

 

原文から意味逸れない範囲での脚色してある

原文載るサイトの管理人の解説では

「若者が若年性認知症となってしまい、ジジババたちが若者を介護している

最初の語り手は、自分を介護士だと思っている痴呆症の若い女

後半は、若者を介護している老人たちの不安を表した会話

ベッドの上に寝ているのは痴呆症の若者たち」

…意味がわかると、洒落にならないほど怖い話へ

どんな怪談よりも怖いわ…

題して、【意味がわかると怖い未来社会】

 

 

 

 

【意味がわかると怖い未来社会】

若者に留まらず、現役世代が壊れる恐怖の一つを、次の記事で